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木工四方山話(Moku-koubou Soutarou)

最終更新日:2005-08-23


No.021【木工の(技法の)分類について】・・・2005-08-23


 今更ではありますが、木工の(技法の)分類について、簡単に説明しておきたいと思います。


 木工とは、簡単に言えば、『木材を加工して何かを形作りだす技法(工法)、あるいは、その技法を使用してものを作ること』と言うことになると思います。
 そして、これらは、いくつかに分類されます。

●指物(さしもの):各部材を加工し、継手や仕口で組みたて、物を作る技法です。
 家具(タンスや椅子、テーブル)などを作る技法です。

●挽物(ひきもの):轆轤(ろくろ)や木工旋盤を使い、木の固まりを回転させ、お椀やお盆、お皿などを削り出す技法です。

●刳物(くりもの):木の固まりを掘り込み、お椀やお盆、お皿などを作る技法です。
 挽物では丸いものしか作れないのに対して、いろいろな形の物を作る事ができます。

●曲物(まげもの):薄く仕上た板を丸く筒状に曲げ、蒸篭(せいろ)や、弁当箱などを作る技法です。

●桶物(おけもの):文字通り、複数の板を組み合わせ、桶(おけ)などを作る技法です。
 寸分の隙間無く組み上げられ、一滴の水も漏れない様にするという高等な技術であり、日本のこの素晴らしい技術は、途絶えつつあると言えます。

 これ以外の技法(寄木、象嵌、等など)もありますが、日本での”木工”の分類として主に上げられるのは、以上の様なものだと思います。

 それぞれの技法で、作る物も技術も道具も異なり、いずれかの技法を専門にされている方もいれば、幾つかの技法を組み合わせてされている方もいます。


 当工房(木工房 宗太郎)は、指物工房です。
 では、指物の技法のみを使用しているのか?と言えば、違います。

 当工房に限らず、家具類(特に、椅子)を作るためには、いろいろな技法も必要になってきます。

 例えば・・・

 椅子の座面を掘り込むのには、刳物(くりもの)の技法を使います。
 
 椅子の笠木(かさぎ)などには、曲物(まげもの)に近い技法を使う場合もあります。

 椅子の丸脚・スピンドルなどには、挽物(ひきもの)の技法を使用する場合があります。
(当工房の椅子の丸脚・スピンドルなどは、全て、鉋(南京鉋)による削り出しのため、挽物の工法は、基本的に使用していません。)

 割れに千切をいれるのは、象嵌(ぞうがん)の技法。

 等など。


 もちろん、他の工法を全く使わず作れる家具もあるでしょう。

 しかし、家具と言うものは、美しく、機能的で、強度を有するものでなくてはいけません。
(もちろん、これは、私の考えであり、家具の定義ではありません。)

 そして、そんな家具を作るには、いろいろな工法を活用する必要があると、私は、考えます。

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