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木工四方山話(Moku-koubou Soutarou)

最終更新日:2006-12-10


No.036【紛らわしい木材の名称について】・・・2006-09-07


 悪意があるか否かは、不明であるが、流通する木材の名称の中には、多くの紛らわしい名称のものが、存在します。

 それらについて、調べてみましたので、以下に紹介しておきたいと思います。


【サクラ(桜、櫻)】
 歴史的経緯は、不明ですが、サクラ、○○○サクラと呼ばれる材の多くは、カバノキ科の
カバ材であり、バラ科の桜の木(山桜など)とは、異なるということは、有名な話です。
(木材として、単にサクラと言うと、
マカバやミズメザクラをさしている場合が多い。)

ヤマザクラ:バラ科・・・○
ミズメザクラ:カバノキ科
カバザクラ:カバノキ科

 逆に、サクラの樹皮を使った細工物を樺細工と呼ぶというのも、不思議なことである。

【ナンヨウザクラ(南洋桜)】
 
ペンシル(ニヤトー)のことであり、アカテツ科の材であり、バラ科のサクラ類とも、カバノキ科のカバ類とも異なる。


【○○○○ウォルナット(Walnut)】
 家具用材として人気のある
ブラックウォルナットは、クルミ科の木材である。
 これに対し、○○○○ウォルナットと名の付く木材で、クルミ科でない材も多い。

クインズランドウォルナット:クスノキ科
ブラジリアンウォルナット:クスノキ科
アフリカンブラックウォルナット:アオギリ科
ウガンダウォルナット:センダン科


【○○○○チーク(Teak)】
 世界的な高級材のひとつであるチークにあやかり、○○○○チークと名の付く木材で、クマツズラ科でない材も多い。

アフリカンチーク:マメ科
ユーラシアンチーク:マメ科


【○○○○マホガニー(Mahogany)】
 世界的な高級材のひとつであるマホガニーにあやかり、○○○○マホガニーと名の付く木材で、センダン科でない材も多い。

アフリカンマホガニー:センダン科・・・○
ブラジリアンマホガニー:サガリバナ科
コロンビアマホガニー:サガリバナ科
ガボンマホガニー:カンラン科
チェリーマホガニー:アカテツ科
コーラマホガニー:アオギリ科
ピンクマホガニー:マメ科
フィリピンマホガニー:フタバガキ科・・・ラワンのこと。
サペリマホガニー:センダン科・・・△(同じ科であり、極似し、ほとんど区別がつかないが、厳密に言えば、違う木材。)


【アカダモ】
 
楡(ニレ科)の材をアカダモと呼ぶ場合があるが、モクセイ科のタモ(アオダモ、ヤチダモ)とは、別物である。
 その昔に、アオダモやヤチダモの同種と勘違いされていたための方言の様である。
 

【ナンヨウヒノキ、ナンヨウカツラ】
 取引の都合で、アガチス(ナンヨウスギ科)をこの様に呼ぶ場合があるそうである。
(取引の都合とは?)


【ナンヨウキリ(南洋桐)】
 桐(ゴマノハクサ科)の代替品として使用するため、この名を使っていると思うが、
ファルカータ(マメ科)のことで、桐とは、全く別物である。


【ハリギリ(針桐)】
 若い木や枝に鋭いトゲがあり、トゲのある桐(ゴマノハクサ科)に似た木という意味で名付けられた名で、ウコギ科の
栓(セン)のことである。

【クリンキパイン、ブラジルパイン、パラナパイン】
 ナンヨウスギ科であり、パイン(松)類ではない。


【シルキーオーク】
 オークと付くが、ヤカモガシ科であり、ブナ科の
オーク類とは、異なる。


【ベイスギ、ウエスタンレッドシダー】
 スギ(シダー)と名が付くが、スギ科ではなく、ヒノキ科である。


【ベイトウヒ(米唐桧)、アラスカ桧】
 桧と付くが、ヒノキ科ではなく、マツ科である。


【スパニッシュシダー】
 シダー(スギ)と付くが、センダン科の木材である。


 当然のことであるが、これ以外にも、紛らわしい名前で取引される材は、多くあるはずである。
 自分の使用する木材が、どの科に属し、どの様な特性を持つかを調べた上で、責任をもって、使って行くとよいであろう。
(自分が騙されない、お客様を騙さないためにも・・・。)

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